ジョルジョ・アガンベン『開かれ 〜人間と動物〜』④

ジョルジョ・アガンベン『開かれ 〜人間と動物〜』20180325④.mp3 2018年3月25日読書会録音。アガンベン『開かれ』の最終回でございます。前回の話から人間/動物という線引きを画定すればするほどそれが出来ない「残余」の領域が存在することが語られます。では、なぜこれが政治哲学の問題となるのか?アガンベンによると、それが人間の中において「人間学機械」としてその線引きのシステムが作動してきたとのことです。それは人種差別の問題、奴隷制度、オオカミ男や吸血鬼のメタファーなどで顕在化してきました。線引きのシステムは非常に恣意的で、つねに線引きの規準は曖昧な訳です。 そういう状況だからこそ、人間が人間として閉ざすのではなく、異なる存在に対しての「開かれ」をどれだけ意識出来るのかというところに人間学機械に陥らないヒントがあるのではないかということを最後はアガンベンが主張します。ただしそれは決して心地の良い事ではないかと思いますが。 詳しくは、ぜひ内容をご聴取下さいませ。 ※録音環境の都合で若干ノイズが混じっております。ご了承下さい。

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