エイリッヒ・フロム『悪について』②
エイリッヒ・フロム『悪について』20180429②.mp3
2018年4月29日定例読書会録音。フロムの『悪について』の二回目でございます。フロムこの本を書くにあたって避けられない時代経験が「キューバ危機」です。第二次世界大戦を経験したのにも関わらずなぜ人間は殺しあう(=悪へと向かう)事になってしまうのか?これがフロムの根本的な問題意識となりました。
近代国家においては国家間の衝突が起きた場合、国家の成員は戦争へと動員されるという宿命があります。国家内では善良な市民でも悪に手を染める・・・この手段的な悪の行為を行う際の、人間の心理分析をフロムは試みていきます。