オルテガ『大衆の反逆』④




2019年5月26日定例読書会録音。オルテガ『大衆の反逆』の最終回でございます。大衆化=近代化の議論の流れの中でオルテガは専門分化が進む学問の在り方についても批判を展開しています。社会が複雑していく以上、科学が細分化していくことは不可避でもあるし必要なことですが、同時に専門の殻に閉じこもり全体を見通さない科学の在り方が蔓延することをオルテガは危惧した訳です。これは社会学者マックス・ウェーバーの言う「魂無き専門人」という事にも通じる問題です。よって必ずしも高度な専門性をゆうした学者が高貴な生を体現している訳ではない、ということをオルテガは主張する訳です。

「専門分化」という話を巡っては学問だけではなく私たちのフィールドでもあるお笑いでも起こっています。その話も配信中結構な時間を割いてしまいました。ここは哲学的な議論から離れてはいると思いますが、遠からず近からずの話なので出来ればスキップせずにお聴きいただけると幸いです。

また、NHKEテレの「100分de名著」でこの作品が紹介された際のオルテガ研究者・中島岳志さんの考え方を参照しつつ、オルテガの唱えた「保守主義」と現在のそれとの異同についても語っております。そして改めて「高貴な生」から大衆の在り方を凡俗だと断定するオルテガの思想に対するテラサワの私見を最後に述べております。










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